手帳のカバーを作った
JQ1QNV
 自作というカテゴリはアマチュア無線には欠かせないものです。
今回作ったものはアマチュア無線とは直接関係ありませんが、まぁ、自作つながりということで・・・・
「作った」シリーズはいつくかありますが、これから紹介するのは「無いから作った」です。用途は仕事で使う手帳です。

 営利業務では普通、紙のサイズはAシリーズですので、手帳もこのサイズのものが都合がいいのです。と言うのも、
無地のページにメモを書き込めることはもちろんですが、資料の抜粋など便利帳的なものは印刷して手帳にはさむことになるので、
Aサイズであることが前提条件となります。また、その資料に綴じるための穴を開ける必要があります。
これまではA5のサイズの手帳を使っていました。ただし、綴じ穴が20個のものです。
それから、今までは会社にこのサイズの穴を開けるパンチがあったので不自由無く使えていました。
ところが、そのパンチが職場の不要品一掃の時に使用頻度が極めて低い(使っているのは私だけ!?)と言う理由で捨てられてしまいました。
しかたがないので2つ穴のノートを探したのですが、これが無い・・・。
いろいろ探したすえ、見付けたのが、LIHIT LAB のA5サイズリングファイル。
これはこれで良いのですが、職場で使っている別なマニュアルも同じファイル・・・・・
(市販されているのがこれしかないんだろうな、きっと)。しかたがないので、カバーを作ることにしました。
本当は革で作りたかったのですが、ちょっと大変そうなので、布で作ることにしました。でもいつかは革で作ってみたいと思います。

今回は近くの手芸屋さんで買ってきた端切で作りました。お店の人に生地の材料について聞くと、麻と綿の混合だそうです。
ノギスで厚さを計ったら大体 0.5 〜 0.6 mm でした。(ノギスで計るものかどうかという議論はさておき、厚手の生地でしょうか。)

作り方
 パーツは、表紙、見返し1、2、バンド、ボタンから成ります。
表紙はリングファイルを広げた時と同じ大きさになるように、チャコペンでなぞって線を引きます。
後でこの線に沿って縫目を入れるのではっきり書いた方がよいです。

 見返し(2枚)は長辺の片側を折り返して縫い、裁ち目を処理します。(本当は三つ巻縫いしたかったのですが、
使った布が厚すぎたせいか、家のミシンでは出来ませんでした。^^;)

 バンドはチャコペンで形を書いた後、2枚重ねて図のように縫い、裁断して縁をかがり縫いしてボタンホールを作ります。

 表紙の表側と見返しの表側が合わさるように重ねて、チャコペンで書いた線がきちんと合わさるように表紙と見返しの位置を
注意して調整して、しつけ縫いをします。つぎにその重ねた布をチャコペンの線に沿ってミシンで縫いつけます。
(私は裁縫の経験がほとんど無く不安だったのでしつけ縫いをしました。腕に自身のあるかたはマチ針程度でよいかもしれません。)
その後、縫目から3mmくらい外側を縫目に沿ってまっすぐ裁断し、四隅の角を斜めに切って落とします。
この段階で袋の部分をひっくり返しすとブックカバーの形になりますので、リングファイルを入れて眺めてみましょう。
(うまく入るかどうか確認しましょう。)

 うまい具合でしたら、はなぎれの部分に折り返しが出来ると思いますので、アイロンで折り目を付けて、をミシンで縫いつけます。

 最後に最初の方で作ったバンドをボタンの位置と調整しながら縫いつけます。このとき見返しと一緒に縫ってしまわないように注意しましょう。
(て言うか、やっちまいました。)


完成品の写真

 写真の上が本体のLIHIT LAB のA5サイズリングファイル。下に写っているのが今回作ったカバーの表側。

 下の写真は見返し側から写したもの

 着せたところ(完成写真)


作ってみた感想。

(1)妥協した裁ち目の処理
 表紙の天、地、小口の裁ち目処理に腐心しました。本当は4辺を化粧も兼ねて、表から見えるようにしてかがり縫いしようかとも思いましたが、
ひっくり返して嵌めてみたらうまくいきそうだったので、「まぁこれでいいか」と妥協しました。
逆にバンドは最初、袋にしようと思ったのですが、うまく作れなかったので、全周かがり縫いにしました。
全般的に裁ち目の処理が甘いですが、おそらく洗濯することも着脱を繰り返すことも無いだろうという理由で、まぁ、これに限ればOKかと思います。

(2)チャコペンおそるべし
 「霧吹で消えます」と書いてあったのを見て、本当かよ?と半信半疑でした。霧吹が無いので^^;湿られた布で押し当てて見たら、
あら不思議。本当に消えてしまいました。

(3)リッパー大活躍
 「ボタンホールはリッパーで」と教わったのでリッパーを買ったのですが、ボタンホール以外にも大活躍!。何に活躍したかは聞かんといてください。^^;
上記本文中にも若干のヒントがあります。

(4)奥が深い
 普段は裁縫を全くしませんが、今回は必要になったのでやってみました。比較的にとりかかりやすいですが、結構奥が深いですね。
まず、まっすぐ線を引くのが難しい。紙や硬いものとは違って、まっすぐ引けないですね。平行線を引いてみるとよくわかります。
それから裁断。洋裁以外ではナイフや鋸など歯が1枚の工具の方を多用しますが、布はナイフではうまく切れないですね。当り前ですか。すみません。

Copyright (C) 2009.8 Kadowaki Isamu