パソコンでリグの操作をする場合、ICOMや最近のリグはシリアルの信号が0ー5v
なので、RS-232Cを直接つなぐことができません。そこで、これまではMAX232などのICを使って電圧を変換するインターフェースを使用していた
のですが、最近のノートパソコンのシリアルインターフェースはRS-232Cがなく、USBだけというのも少なくありません。そういった事情があり、
USBにつなぐことができるシリアルインターフェースで、ついでに入出力が0-5vのものが無いかと探していたところ、秋月が販売しているFT232RL
を使ったモジュールがそれに相当することがわかり、早速、取り寄せて動かしてみました。ICOMのCI-V
は半2重の通信方法なので、リグとFT232RLとは信号線とグランドの2本(一対)の電線で通信します。ですので、FT232RLのTXDとRXDを直
結して信号ラインとし、GND端子をグランドとしてリグのREMOTE端子に接続します。FT232RLとパソコンの間は一般的なUSBケーブル
(FT232RL側はミニBタイプ)で接続します。この程度の結線でとりあえずの通信はできます。(図1)
図1. とりあえず動かすための結線
今回は、PSK31で使用したかったので、送信中のトラブルを避ける意味から、モジュールとコネクタを金属ケース入れ、CI-V 側にコンデンサとフェライトビーズを入れてとりあえずの回り込み対策をしました。回路図を図2に、ケースにいれた状態を図3に示します。回路図中の左上の コイルについて、ICOM 純正品は1μH のものを使っているようですが、適当なものが手元に無かったので、今回はフェライトビーズに被覆線を通したものを使いました。値は不明ですが、まぁ、使え ています。インターフェアが出るようであればきちんとしたものを入れようと思います。
図2 ICOM 社リグ用コントロール回路
図3 フィルタ回路組込とケースへの実装
この製品はドライバが必要です。FTDI社のホームページのDriversのVCP Driversから、2.08.02
のバージョンのものをダウンロードしてインストールしました。この程度の工作なので、1日あれば出来上がりです。そんな訳で、ニューイヤーパーティーに間
に合ったので、これを使って PSK31 を運用しました。アンテナがヘボなので、数えるほどしかできませんでしたが、50w
の運用でも問題なく動作したので、使えることは確認しました。この時の設備は、IC-7400、ワイヤーアンテナ+チューナ、Windows7
ノートパソコン、MMVARIです。